しわの解消にはボトックス注射がイチオシ【副作用の症状を解説】

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毒をも薬に変える時代

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美容に医療に大車輪の活躍

毒をもって毒を制す。この諺が表す世界は遥か昔の話ではありません。本来は人間にとって害となる部分を利点に変えてしまう事は多々あります。例えばインフルエンザのワクチンです。弱毒化したウィルスを敢えて体内に取り入れる事で体に抗体を作らせ、インフルエンザへの感染と重症化を予防する事が出来ます。その際、軽い風邪の症状が発生する副作用もあるものの、メリットの大きさは計り知れません。美容効果がある事で知られているボトックスでも同じ事が言えます。ボトックスはボツリヌス菌から採れるタンパク質の一種なのですが、本来ボツリヌス菌は命にも関わる毒性の強い菌です。しかし、使い方一つで様々な病気への応用が可能な薬へと大変身してしまうのです。用途として最も馴染み深いのは美容目的での使用ではないでしょうか。ボトックス注射と言えばシワ取りとイメージする人も多いはずです。確かにボトックスにはシワの軽減が確認されています。目尻や眉間などの、表情筋を動かす事で出来るシワに関しては非常に効果的と言われる一方で、筋肉を動かさない時でも表れているシワに対しての効果は薄いとされているので注意が必要です。残念ながら、この薬の効果は永続的なものでは無く、だいたい3?4ヶ月で元の状態に戻ってしまいます。故に効果を持続させるには定期的な治療が大切になって来るのです。そうなると不安なのは費用面ですね。ボトックス製剤には種類があり製薬会社によって値段には幅が生まれてしまいます。クリニックによっても値段は変わるので一概には言えませんが、基本的には1?3万円を下限とし上限は数十万円ほど掛かる施術もあるようです。また、極端に値段が安い場合には副作用のリスクが高まる可能性もあるので慎重に検討した方が無難です。これらは美容治療である為、保険の適用はされませんので全額自己負担となります。ボトックスには筋肉の神経を麻痺させる作用があります。これだけ聞くと、まさに毒であると感じますが、これには過剰な緊張により固くなった筋肉を弛緩させる効果があるのです。この事実により医療面での活用も活発に行われており、顔面麻痺や多汗症などの治療にも幅広く利用されています。この様な医療目的の場合には保険が適用されますので治療を受ける場合には確認して置くと安心です。利点が多く万能薬と感じる程のボトックスですが、薬である以上もちろん副作用は存在します。発疹や筋肉痛の様な症状が現れたり、目元に注射を打ったりした場合には、目を開けにくくなり細くなる事で目つきが変わったと感じる人もいるようです。そして、最大の注意点は施術を受ける人とパートナーの関係性です。ボトックスは妊娠の可能性がある又は妊娠中、授乳期の方は受けられません。妊婦さんが投薬関連で規制を受けるのはよくある事ですが、ボトックスが特徴的なのは、妊活中の男性にも注意が必要とされている点です。理由は、ボツリヌス菌の命に関わる様な毒性は排除しているものの、胎児に何らかの副作用をもたらす危険性があるからです。海外では胎児に重篤な症状が現れたという事例もあるので、最大限の注意とタイミングの見極めが大切になります。